本校の生徒が「JAXAGA SCHOOL高校生の部」で活躍しました
佐賀県立宇宙科学館を舞台に展開する「JAXAGA SCHOOL」は、宇宙教育を通して「佐賀から宇宙を、宇宙から佐賀を考える」ことを目指し、2021年度よりスタートした取り組みです。この取り組みに本校サイエンス部が参加し、見事な活躍を見せてくれました。
今回のミッションは、「宇宙の音の集音」。宇宙に存在する放射線のひとつ「ガンマ線」のデータをもとに、それを音へと変換し、子どもたちに宇宙の現象を“耳で感じてもらう”という挑戦的な内容です。
参加した生徒たちは、先輩たちの研究を引き継ぎながらも、自らのテーマとして「ガンマ線量を音に変換し、宇宙と地上の違いを伝える」ことに取り組みました。衛星を用いた実験が思うように作動せず、悔しい思いをしたものの、人工知能を用いたシミュレーションで「もし成功していたら?」という仮想的な結果を再構築するなど、柔軟かつ粘り強い研究姿勢を発揮しました。
発表の際には、実データに基づいた「正確な音変換」を目指して、国内外の研究論文を調査。なかなか目的に合う資料が見つからず苦戦を強いられましたが、提出期限ギリギリのタイミングで、ようやく求めていた論文に出会えたとのこと。その瞬間の「縦軸と横軸がつながった」感覚は、何にも代えがたい達成感となりました。
生徒たちは次のように振り返っています。
「放射線については知識ゼロからのスタートだったが、宇宙が好きという気持ちが支えになった」
「ガンマ線の種類が多く、どれを使うか決めるのも一苦労。調べるなかで、宇宙への関心がどんどん広がった」
「専門家の方々と直接対話できる機会があり、とても刺激になった」
「プレゼンの場面も多く、先生からは“文章は体言止めで端的に”“スライドは情報を絞って”など具体的なアドバイスをたくさんいただいた」
「質問対応が怖くて、発表のたびにドキドキしたけれど、その経験も含めて自分たちを成長させてくれた」
研究の中で行き詰まり、食事も忘れて取り組んだ日々。テスト勉強と並行しながらの活動は決して容易なものではありませんでしたが、「宇宙を伝える」ことへの真摯な姿勢を貫きました。
─グローバルのその先へ。知の翼で、宇宙に思いを馳せる探究の旅が続いています。