「誰もがヒーローになれる!」~明日への扉講演会~
11月10日(月)中学2・3年生、高校1年生を対象に「明日への扉講演会」を実施しました。
講師の先生はNPO法人なかよし学園プロジェクト代表中村雄一さん。
なかよし学園プロジェクトは、日本中の学校と世界をつなぎ平和を届ける活動をする団体です。
これまで10か国以上、200人を超える人たちを海外教育支援活動に派遣、紛争直後のシリアや南スーダンなど、観光では行けないような地域にも踏み込み、教育支援をされています。
世界中の子どもたちに「おいしい」喜び、「学ぶ」喜び、「知る」喜び、「びっくりする」体験、「つながる」喜びを届けるプロジェクトは、コロナ禍の中でも続き、他団体が活動を自粛する中でもマスクを届け続けました。
また、アメトークをはじめ様々なメディアに出演、活動が認められイギリスのウィンザー城での講演や国連でのスピーチまでされたそうです。
講演では「誰もがヒーローになれる」と題し、なかよし学園の活動をたくさんの写真や動画と共に紹介していただきました。
「こんな僕でも、国連で6回スピーチしました」とさらりとおっしゃる中村さん。
そのバイタリティ溢れる姿に感銘を受け、生徒たちは目を輝かせながら講演に聞き入っていました。
また、「戦争は経済学でも変えられる」「世界の問題を解決しながら利益を上げる企業活動」など学習意欲を喚起させるキーワードも満載、中学生には「おにぎりのレシピを届けよう」「折り鶴を届けよう」、高校生には「SDGsかるたを届けよう」と具体的な宿題も出されました。
講演を聞くだけでなく、思いを届けるために行動するきっかけも与えていただきました。
7月に一度来ていただいた中村さん。
その際にサスティナ部から託したアップサイクルキーホルダーと英語に翻訳した「平和の本」を現地に届けた様子も伝えていただきました。
生徒の感想の一部を紹介します。熱い感想がたくさん寄せられました。
・私は世界平和に向けて自分にできることなんかほとんどないし、自分がやってもやらなくも変わらないんじゃないかと思っていました。ですが、動画でサスティナ部が作ったものが紛争地域に届いている様子を見て、その少しの行動で幸せが増えると知り、世界平和のために自分にできることを探してみたいと思いました。募金もどのような目的で何に使われるのか知ってからしていきたいです(中2)
・今までで一番面白い講演でした。内容はそんなに明るいものではありませんでしたが、深く学ぶことができました。自分は国際問題などにも少し興味があるので、今回の講演は非常に役立ちました。特に、シリアがまるで80年前の広島のような状態で、今まさに戦後ゼロ年、日本のように、広島のように平和で豊かな国を作ろうとしている最中であること。中村さんが実際にシリアに行って平和学習をしていたこと。ほかにコンゴなど様々な国に実際に行って、様々な支援活動をしている、その中で戦争も経験しているということに非常に驚きました。ほかにも、「(平和などを)願うだけじゃなくて、実際に行動しなければならない時代になっている」ということに非常に共感しました。自分も何かできることがないかを考えてみたいです。ですが、講演の中でもおっしゃったように、勉強することが今は何より大事ですので、次のテストで結果を残せるように頑張りたいです(中2)
・おそらく多くの人々は平和が続いてほしい、戦争がなくなってほしいと心の中では思っていると感じるのですが、それを行動に移すことができる人はごくわずかだと思うので、中村様のお話を聞いて、その行動力やフットワークの軽さに感銘を受けました。自分は思いがあっても一歩踏み出す勇気がなくて、いつもなかなか行動に移すことができませんでした。しかし今回の講義を通して、座学も大事だけど、一度行動に移してみることの大切さを感じました。また、最近は自分の将来について考える中で、大学受験などのことばかり考えていましたが、もっと視野を広く持ち、相応の努力をすれば、グローバルな活動もすることができるんだ、と思うことができました。中学3年生というこの時期に、貴重なお話を聞くことができ本当に良かったです(中3)
・世界を股にかけるような偉大な方だと知り、とても驚きました。「壊すことよりも作る楽しさを教えてあげれば、戦争は起こらなくなる」という考え方がとても素敵だと思いました。(中3)
・中村さんがされている活動を知って、すごく感銘を受けました。戦争や平和については今まで授業で習うだけで、実際に自分からアクションを起こすというのをやってみたかったのでとても参考になりました。(中3)
・「世界平和」と言うのは、考えてみるとものすごい難しいトピックでした。私たちは日本に生まれ、このように恵まれた環境のもと生活をすることができています。そのため、世界で国が戦争をしていて毎日生き残るために必死になって生活をしているという環境が想像できません。今回中村様の話を聞いて、人生というのは無限の可能性を秘めているものだと考えました。将来私もそのようなことに携わっていきたいです(中3)
・今回の講演を聞いて、平和とは何か深く考えさせられました。自分がどれほど恵まれていて、平和な世界を生きているのか実感しました。私もこれから自分にできることを考えて、実際に行動していきたいです。また、経済学について学び、ジニ係数が0.7以上になると戦争が起こると知りとても興味深かったです。もっと学んでみたいと思いました。(中3)
・実は私の将来に夢がまさに中村さんのような人になることなんです!戦争によって教育を受けられない子どもたちや、貧困な国で困っている子どもたちを直接的に助けられる職業につきたいと考えていました。ですが実際にそんな職業があるのか分からなく、ネットで調べてもぴったりと当てはまる職業が見つからずに困っていました。そんなところに中村さんの講演があり、私のしたいこと、なりたいものが明確にわかりとても嬉しかったです!加えて、いつか将来は国連で働いてみたいなとも思っています!中村さんは国連にもスピーチに行かれたと聞き、本当にすごいなと思いましたし、私の夢と同じことを実現させている人を見つけられて本当に嬉しかったです!私は元々グローバル的なことが大好きで、英語も得意です!もし機会があればなかよし学園さんのプロジェクトにも参加してみたいなとも思いましたし、すごく興味を持ちました。中村さんがどのような道を辿ってきたのかも詳しく知りたいなとも思いました!これからもっともっと国際的な知識をつけて私も、テストだけでなく人を救うために学びを活かしていきたいです!(中3)
・「勉強」がすべてではないが、「勉強」によってこれからの視野が広がることを痛感しました。どのような形かは分からないが、それが世界平和につながるかもしれないということを学びました。普段は考えることのない「世界平和」がとても身近に感じました。(高1)
・講演の中で1番印象に残ったのは、サスティナ部の活動が実際になかよし学園の活動の力になって海外に届いているということです。同じ学校の仲間が実際にやっていることを聞いて、刺激を受けたし、自分にも何かできることはないかと考えるきっかけになりました。また、2限目に実際にかるたを作ることになってその内容を考える際に、戦後0年の世界といった自分には想像もつかない場所のことについて考えることにもなりとても良い体験学習になったと思います。(高1)
・今朝、家を出る時に「行ってきます」と言いました。家に帰ったら私の「ただいま」より先に母の「おかえり」が聴こえました。十数年変わらない、何の違和感もなかった光景です。しかしこれは、家族がみんな何事もなく無事で、帰る家があって、泣いたり怒ったりせず素直に言葉を発せられるからこそ成り立っている光景です。少しでも何かが欠けてしまったらあっという間に様変わりします。そんな事を、講演会を拝聴している時に考えていました。これが当たり前でない世界とは一体どんなものなのだろうと、恐らくこの先想像することも無かったであろう「当たり前を見直す」という行為ができ、本当に貴重な機会を与えて頂いたなと感じています。中村様の愉快で、でもどこか重みのあるお言葉に時にはっとさせられ、時に笑みが溢れました。フットワークの軽さとお人柄、懸命な努力が今に繋がっていて、更にその繋がりが広がろうとしている様を動画やトークを通して間近で見ることが出来ました。同時に、この画面上が全てでは無いと学ぶことも出来ました。芸能人を生で見たり、アイドルの生歌を聴いたりしたいが為に私たちは劇場やコンサートに赴きます。テレビの画面で見聴きするのとはまた一味違うからです。そんな例とは対照的に残酷ですが、同じ様に、戦争が始まった際の動画で観ていて「きっと怖いだろうな、辛いだろうな」と思ったもののその場に居なければ真の感情は知ることができないと感じました。では、いきなりその場に行くべきでしょうか。勿論のことその選択肢もありますが今の私たちにはかなりハードルが高い行動です。一周回って、やはり今の自分に出来る最大限の身近なことから始めていこうと考えました。家庭科で常に言われ続けていたことがより深く理解出来る様になった気がします。この講演会、ワークを通して色んな事を改めて熟慮することが出来ました。長文となりましたが、本当に貴重なお話をありがとうございました。先述のような“何気ない会話“が世界中に広がることを願っております。(高1)
・講演を通して、貧しい子供達や紛争に苦しむ人々に私たちができることとは何かを考えさせられました。大きな支援ができずとも、小さな思いが集まれば、世界に希望と笑顔を届けることができるということに気付かされるお話だったと思います。そして何より、そういった活動をご自身の人生の経験として楽しみながら行っている中村様のスタイルに感銘を受けました。遠くで暮らしている誰かのために、自分は何ができるのか、何がしたいのか、そして何故したいのか…考えれば考えるほど、自分の人生の可能性が広がっていくように感じます。まずは今所属しているサスティナ部から、様々な活動に関わって行きたいです。(高1)
本校の生徒たちからも、たくさんのヒーローが誕生することでしょう!!